Dinak煙突の特徴の一つは二重煙突の高い断熱性にあります。煙突の内部は常に高温の排気が通っていますが、断熱性能が高ければ煙突の中の熱が周囲の壁や物に伝わりにくくなり低温発火などの火災リスクが低くなるとともに壁や家具などを近い位置に設置することが可能になります。また、高い断熱性は排気を押し出す上昇気流を促し、煙突内部で排気が冷えて煤やタールが付着することを防ぎます。煙突内に付着する煤やタールが蓄積すると、排気が阻まれて薪ストーブが燃焼しにくくなるほか、蓄積したタールに火の粉が付き煙道火災をおこすなどの様々な問題が生じます。断熱性の高い二重煙突を使うことは、排気を熱いまま安全に外へ出しつつ薪ストーブの安定した燃焼を維持するために必要不可欠です。
箇所から屋外へ出てトップまでを構成している煙突です。断熱材は厚み30mm、密度100kg/m3のロックウールを使用し、両端をリング状のロックウールで固定しています。日本国内では二重煙突は断熱材封入部分を金属で塞いで密閉しているものが主流で、内部煙突と外部煙突が金属で繋がるために煙突内部の熱が外に逃げる「ヒートブリッジ」が生まれ、断熱効果を削いでしまいますが、Dinakの煙突はむき出しになった断熱材同士が接続した煙突内部で密着して一体となるため、内部の熱が逃げません。また、煙突の一つ一つが熱膨張を吸収する設計で、高熱による変形のズレや損傷もありません。また、雨水などが断熱材に侵入しないかという疑問については、そもそも上がメス、下がオスとなるように設計されて上から垂れる水が入りにくくなっていることに加え、接合部の形状と40mmの幅広い重なりしろ、そしてその接合部を同じ幅の固定バンドで覆うことにより、毛細管現象による水の侵入リスクも完全にクリアしています。